【コラム】林業をしてて思うこと 災害と山の手入れ

2023-11-11

夏場のブルーベリー収穫時期以外は、林業をすることもります。
そんな僕が林業をしていて、山の中で生活していて感じることをお話ししようと思います。

よく見かける山って…

山や森を見ていて感じることがあります。
よく通る道のすぐそばの森林や山を見て思うことがあります。
それは何かというと、「暗い」ということです。
暗いってどういうことかと言うと、簡単に言えば整備や手入れがされていないと言うことです。
今ちょうど紅葉シーズンなので山の方へ行く方もいると思うので、道中の少しまわりの山や森を見てみてください。光がさしている山、木々が生い茂り光がほとんど入らない山があります。
光のほとんど差し込んでいない山は、人工林で手入れされていない山がほとんどです。
下の画像、①と③は②と④に比べると暗いのがわかります。

①右側の山が少しくらいですね

②間伐(間引き)をすると、光が差し込みます

③少し間伐してしまった後なのですが、影が多いです。

④間伐をした後は全体的に光が差し込みます。

日本の多くの山は人工林

都市部に行くと山よりビルの方が多いですが、日本の国土はほとんど山です。
林野庁によれば、下記のように国土面積の約7割が森林、そのうち4割は人工林です。

現在、日本の国土面積(3,779万ヘクタール)の約7割を森林面積(2,505万ヘクタール)が占めており、そのうち、人工林面積は1,020万ヘクタールで、森林面積全体の約4割です。
日本の人工林面積のうち、スギ・ヒノキ林が約7割を占めています。

スギ・ヒノキ林に関するデータ:https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/data.html

この人工林の多くは、戦後に植林されたものです。
高山ガーデン周辺のスギ、ヒノキも僕の祖父が植えたものがほとんどです。今そのスギやヒノキが植えてから40年以上たち、伐採の時期を迎えています。

災害と森林の手入れ

が、一方で問題もたくさんあるのが今の森林の状況です。農業と同じで林業就業者の高齢化や、そもそもなり手があまりいないこと。高齢化や人が都市部へ流れた結果、山林を手入れする所有者が減っていることなど、いろいろあります。

農産物もそうですが、やはり人工的に作ったものは人間が手入れをしなければ廃れていきます。人工林も同じで人が手入れし、循環サイクルを作ってあげないと山の状態は悪くなります。
近年の異常気象により災害が増えていますが、手入れされていない山林が多いのも災害が増えている一因ではないかなと個人的には思うところです。

山の保水力

これは以前、聞いたお話ですが、人工林…スギやヒノキなどの針葉樹は、広葉樹に比べて保水力が少ないそうです。つまり、人工林は、自然な山より保水力が低いということになります。
そのため、大雨が降った際は保水できない水はすべて流れてしまうので、洪水や土砂災害につながっている、とのこと。
これは針葉樹が悪い!というよりも、手入れされていない針葉樹が多いから、余計に保水力がなく災害につながっている、というお話だと思います。(でなければ、うちの周りは針葉樹だらけなので、災害だらけになってしまいます…。)

まとめ

ブルーベリーも林業もやはり手入れは大事です。
ブルーベリーも手入れをしないと良い実をならせてくれません。
「ブルーベリーの実が小さい」、「ブルーベリーの味がしない」なんてことを家庭で育てている方からたまに聞きます。そういわれる方は、たいてい手入れの仕方をしらず、木の成長に任せている方がほとんどです。
皆さん、きちんと剪定や水やり・肥料をあげれば、おいしい実ができるようになります。
山も同じことなんだと思います。人工的に植えた木々はやはり人間の手である程度は管理をしていかないといけません。
普段目に見えている自然も自然に見えて自然ではないのかもしれません。(何か深いことを言った気がする。)

コラム

Posted by 高山ガーデン