ブルーベリーの裂果について

2021-12-24

秋雨前線の停滞で日本各地で雨が長引いていますね。

今回は、雨がブルーベリーにおよぼす影響についての研究論文のご紹介です。

自分でブルーベリーをお庭や畑で育てている方向けの記事です。

雨がたくさん降ると、ブルーベリーの実が割れてしまうことがあります。その原因は何だろうか?といったことを調べた研究です。

ティフブルー 裂果ティフブルー裂果

この研究からわかることは、

  1. 雨が降ることが事前にわかる場合は、成熟している果実はなるべく収穫する
  2. 特に大きい果実ほど収穫する

ということです。

東京農業大学大学院農学府(東京農業大学農学部)では、

  • 実の重量と裂果は関係しているか
  • 採取時期や成熟段階が裂果と関係しているか
  • 実はどこから給水しているか

※採取時期…ブルーベリーの実が収穫できる期間のことを指しています

を調べ以下のような結果が出ました。

  • 果実の重さが大きいほど、裂果する割合と吸水率と給水量が増えた

吸水量の増加によって果実が裂果したと考えられている。

一方で、果実サイズが大きいほど表面にかかる力も増加するため裂果しているのかもしれないという可能性も。

また今回の実験に使用された品種「ティフブルー(Tifblue)」は、適熟果で果頂部に亀裂が認められるケースもあり、大きい果実ほど果頂部の強度が低下していることが予想される。

で実際、高山ガーデンのティフブルーも大雨が降るとティフブルーはよく裂果します。が、同じ農園でもほどんど裂果しない品種もあります。

この研究の考察でもありますが、裂果率は果実や品種自体の果実強度にも影響するかもしれません。

  • 果実は成熟が進むほど裂果しやすいが、採取時期はあまり関係がない

ブルーベリーには成熟過程があり、緑から赤色、青色、濃い青色へと変化していきます。(ブルーベリーの成熟過程についてはこちらに書いています。

やはり、緑の未熟な時期より青色になっていくほうが裂果する割合が増えた。

しかし、採取する時期を変えても同じ成熟度合いであれば、裂果する割合は変わらなかった。

採取時期が序盤であるほど果実は大きく終盤にいくにつれ小さくなるが、裂果はし続ける可能性がある。

  • 実は果皮と果柄痕から給水する

果実の皮全体・果柄痕の部分、全体にワセリンを塗る、どこにも塗らない、の4パターンで果実に給水させて実験させた結果、果柄痕に塗ったケースと全体に塗ったケースの吸水率は他の2パターンに比べてより吸水しなかった。

実験結果からすると、果柄痕からの給水が一番多いことがわかった。皮からの給水はほどんどない。

以上のことから、この研究をもとに考えると、

  • 雨が降ることが事前にわかる場合は、成熟している果実はなるべく収穫する

成熟した果実ほど裂果しやすいため、雨が降ることがあらかじめ予測できる場合は収穫する。

  • 特に大きい果実ほど収穫する

大きい果実ほど裂果しやすいので、大きい果実から優先的に収穫する。

と、いうことが言えると思います。

ぜひ、雨の日の前にはこの点に注目して収穫してみてください。

詳しい実験の内容やデータは、今回参考にさせていただいた論文をご覧ください。

参考文献・論文

吸水によるブルーベリー果実の裂果発生要因の解析と吸水経路の特定